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西本智実 with ミッシャ・マイスキー&ラトビア国立交響楽団

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西本智実 with ラトビア国立交響楽団

西本智実 with ミッシャ・マイスキー&ラトビア国立交響楽団
東京文化会館 大ホール (1階3列)

2日のサントリーホールに引き続き、東京文化会館にも足を運びました。
それぞれプログラムがまったく違うので、まったく違うコンサートとして楽しむことができました。

なによりも素晴らしかったのは、ミッシャ・マイスキー氏のチェロ。
ミッシャ・マイスキー氏はRockerですね!

登場した瞬間、会場に「わっ」と声が上がりました。
多分、理由はみんな同じだと思うのです。(笑)

サテンの光沢のある生地でふんわりとつくられたブラウス(?)は、鮮やかなコバルトブルー色!!!

時間の経過を感じさせるチェロには、「M.M」のイニシャルがはいったタオルをつけていて。
それをキレイにチェロからたらして胸に当てて、落ち着いたところから、演奏が始まりました。

(公演後、そのタオルが、汗を拭くことが第一の目的なのか、それとも服でチェロが滑らないように滑り止めを目的としていて、汗拭きもかねているのか。で、少々友達とあれこれ想像を巡らてしまいました。)

演奏が始まった瞬間から、ふっと雰囲気が変わって。
チェロのパート以外でも、手や足や頭、体で曲を表現する動きはとっても楽しくて。
その動きや、時折メロディ口ずさむ様子を見ながら、

 あぁ、このメロディの重なりが気にいってるのかなぁ~・・・。
 歌うように体で音楽を奏でるチェリストと指揮者のペアリングなんて面白いなぁ。

なんてことをぼんやりと考えていました。

例えるなら、のだめの音遊びのような。
純粋にクラシックを、音楽を、音を楽しんでいるような人なのではないかと。

そんなことを感じていたらパンフレットのインタビューに、ミッシャさんのこんなコメントがありました。

自分の年齢を感じないんですよ。
自分のことをとても若く思っています。

自分が何歳か、すぐに忘れてしまうんだ。

この言葉を見て、言葉にできない納得感を得ました。
純粋に、子供のように、その時その時を楽しんでいるのではないかなぁ。なんて。
実際のところは、本人にしかわかりませんが・・・・。

ミッシャさんとのチェロ協奏曲の前に演奏された、ワーグナー。
中盤から、涙がこみ上げてきそうになりました。
クラシックを聴いていると、時々あるのですが、数回西本さんのコンサートに足を運んでいますが、涙がでそうになったのは初めての経験です。

きっと、私の中のなにかしらの琴線に触れたのでしょう。

アンコールは、オネーギン。
コンマスさんのバイオリンとの掛け合いが素敵でした。

休憩時間中、演奏が終わったばかりのミッシャさんはサイン会。
あんなに体をいっぱいつかって2曲も演奏されたのに、休憩時間もないなんて・・・と、少々悲しい気持ちとビックリの気持ちで複雑な感じでした。
さらに、友達が買ってきた小さなペットボトルが、1本300円という価格にもビックリ!
商売ムード全快ですね・・・。

気を取り直して、後半です。

ショスタコーヴィチ。
この曲に取り込まれてしまうかと思いました。

何度も同じメロディを繰り返していく場面は特に、トリップして意識を失うかと思いました。
友人は「トリップしてた!」と断言。(笑

ぐるぐると引き込まれていくので、何度も頭のなかで「どうしてこの曲を選んだのだろう」とつぶやいてしまうほど。

それだけ音楽に引き込まれてしまったのでしょうか。
感想を書こうにも、極太の文字で「トリップしていました」としかかけません。
このトリップの感覚は、哲学の世界に没頭しているときのそれに良く似ています。
それから、私がよくみる夢の感覚にも似ています。

これは、きっと私にしかわからない感想なのでしょうね(笑

それから今回のコンサートは、本当に驚かされてばかり。
最近の公演では、ソリストとの競演では、前半でのソリストとのアンコール演奏はあっても、後半のアンコール演奏がないことが多かったのですが、今回は前半でのソリストとのアンコール演奏に加え、後半もアンコール演奏が!

なんだかXmasプレゼントをもらったような、得した気分になってしまいました。

後半のアンコールは、くるみ割り人形の花のワルツ。
2日もくるみ割り人形からのアンコール曲でしたが、今回のツアーはくるみ割り人形でかためているのでしょうか。

西本さんの花のワルツは、いつ聴いても、濃厚で、優雅だなぁと思います。
ふんわりしたスカートが、ヒラヒラと舞う様子が浮かんで、ついつい顔が綻んでしまいます・・・。

なんとなく。の、雑感ですが。
ワルツを踊るときの女性の気持ちが強くでているように感じます。
雑感ですが。

毎回、毎回、アンコールにはわぁ。西本さんらしいなぁ。と思わされる曲ばかりなので、良い意味で意地悪をされた気分になります。

最近、西本さんのバッハを聴いてみたいなぁと思うのですが。
いつかその願いがかなう日はくるでしょうか・・・。

西本智実 with ミッシャ・マイスキー&ラトビア国立交響楽団

▼前半

  1. ワーグナー:楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」 より第1幕への前奏曲
    Wagner: Prelude to Act I from Die Meistersinger von Nurnberg
  2. ドヴォルザーク:チェロ協奏曲 ロ短調 作品104, B.191
    Dvorak: Cello Concerto in B minor, Op.104, B.191

アンコール

  1. チャイコフスキー: 歌劇『エフゲニー オネーギン』より レンスキーのアリア
    Tchaikovsky: Evgenii Onegin, Op. 24 : No.6 Lensky's Arioso

▼後半

  1. ショスタコーヴィチ:交響曲 第5番 ニ短調 作品47
    Shostakovich: Symphony No. 5 in D minor, Op.47

アンコール

  1. チャイコフスキー: バレエ音楽 作品71 《くるみ割り人形》 第13曲: 花のワルツ
    Tchaikovsky: Complete ballet op.71 "The Nutcracker" Tableau III: Waltz of the flowers

Comments:2

芙蓉 2010年12月 7日 20:01
こんにちは。 2日間、お疲れさまでした。 私は夢はほとんど見ませんが、「トリップしていた」という表現に「オモシロイなぁ…」と思いました。 終わったあとの拍手でこの世に帰ってきたカンジでしょうか? 私も聞き終わったときに放心していたので、お互いに無事に帰って来られて良かったですね(笑) そして私も西本さんのバッハ、というかマタイ受難曲をいつか聞きたいと思っています。 私はユダを歌うバス・アリアがとても気になるのです…
ひらぎ 2010年12月15日 02:50
芙蓉 さん お返事遅くなりました!!!! 2日間、ステキな時間を過ごすことができました♪ もう、完全にトリップしていました~ 確かに、拍手の瞬間に戻ってきたという感じです。 本当に、無事に帰ってこれてよかった・・・です(笑 私も、ちょうど小澤氏のマタイを聴いていたところです。 私の場合は、単純に古典派がスキだから。という理由なのですが。 もし実現したら間違いなく、嬉しくてスキップしながら会場に向かいます!

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